日本相撲協会は26日、開催地を通常の福岡から東京に変更して行う大相撲11月場所(11月8日初日、東京・両国国技館)の新番付を発表した。新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、7月場所と9月の秋場所は1日あたりの上限入場者数を約2500人に制限していたが、11月場所から約5000人に引き上げて開催される。

横綱は5場所連続で、東に白鵬(35=宮城野)、西に鶴竜(35=陸奥)が就いた。ともに2場所連続休場明けで、復調を示す土俵となる。白鵬は3場所ぶり45回目、鶴竜は昨年の名古屋場所以来7場所ぶり7回目の優勝を目指す。

大関は東西が入れ替わり、東が貴景勝(24=千賀ノ浦)、西が朝乃山(26=高砂)。貴景勝は11場所ぶり2度目となる大関初優勝を、朝乃山も8場所ぶり2度目となる大関初Vを狙う。

これに新大関として東の序列2番目に先場所初優勝の正代(28=時津風)が加わり、昨年11月の九州場所以来の3大関となった。新大関は7月場所の朝乃山以来で、時津風部屋からは63年春場所の豊山以来、57年ぶり。熊本出身では62年名古屋場所の栃光以来、58年ぶりで、東農大出身では豊山以来2人目、学生出身力士としては朝乃山に続き9人目の新大関となる。28歳10カ月での新大関は、年6場所制となった58年以降初土俵の力士としては、7位の高年齢昇進となる(1位は琴光喜の31歳3カ月)。

西の関脇に新昇進となる隆の勝(25=千賀ノ浦)が就いた。小結を飛び越えての新三役で、千賀ノ浦部屋からの新関脇は、昨年初場所の貴景勝以来。新三役は同部屋で初めてとなる。千葉県出身の新関脇は90年名古屋場所の琴富士以来、新三役は12年初場所の若荒雄以来となる。東の御嶽海(27=出羽海)は3場所連続の関脇在位(三役としても)となる。

東西の小結には大関経験者が就いた。東の照ノ富士(28=伊勢ケ浜)は、17年九州場所以来17場所ぶりの三役復帰だが、小結は初めての在位となる。大関経験者が平幕に陥落した後の新小結は史上初のケースとなった。また三役経験者が序二段に降下後、三役に復帰するのも史上初めて快挙となる。西の高安(30=田子ノ浦)は17年初場所以来、22場所ぶりの小結で、三役は今年初場所以来、4場所ぶりの復帰となった。

11月場所は、11月6日の取組編成会議で初日と2日目の対戦相手が決定。8日の初日を迎える。