東三段目21枚目北青鵬(19=宮城野)が、東三段目40枚目魁清城(22=浅香山)を寄り切りで下し、7戦全勝で三段目優勝を果たした。序ノ口デビューの7月場所、秋場所の序二段と、3場所連続での各段全勝優勝。序ノ口デビューから無傷の21連勝は歴代5位タイとなった。

立ち合いは右に動かれ、右腕を手繰られながら一気に土俵際まで追い込まれた。しかし、すぐに反応してふりほどき、左上手を取って相手の動きを止めると、力強く右を差して盤石な体勢で寄り切った。「いなして来るとは思った。左に来ると思ったけど反対だった。だけどまわしを取って落ち着いていこうと思った」とヒヤリとした場面も想定内だった。

場所前の稽古では、四股やすり足、テッポウなどの基礎運動を徹底して行った。「テッポウは100、200回。すり足は1回1回丁寧に考えながらやっています」と、質と量を追い求めた。場所前には兄弟子の横綱白鵬から「今場所も頑張れ、とその一言だけです」とシンプルな言葉で声を掛けられて発奮。今場所は花道に行く前に、白鵬と同じように支度部屋でテッポウを10回行うことをルーティンにして臨んだ。

来年1月の初場所では幕下上位まで番付を上げることになる。「幕下上位に向けてしっかり稽古をしたい。体が大きくて力が強い人がたくさんいる。その人たちと戦うのはすごく楽しみです」と楽しみにした。今場所の収穫について「まわしを取らずに前に出る相撲が何番かあった。今まではまわしを取らないと安心できなかったけど、力がついてきたと思う」と手応え口にするなど、身長2メートルの体格を生かした相撲でさらに番付を上げる。

序ノ口デビューからの連勝記録については「三段目だろうが、関取だろうが勝負事で負けるのは嫌。やるからには歴代1位を目指して頑張りたい」と、歴代1位の佐久間山(現常幸龍)の27連勝を視野に入れた。