東十両14枚目の阿炎(27=錣山)が、関取としては約2年ぶりの勝ち越しを決めた。

初日から7連勝後に3連敗していたが、この日は若元春を立ち合いのもろ手突きから圧倒。下がることなく一気に押し出した。「思い切っていこうといったんでよかったです」。サポーターを巻く左ふくらはぎの状態は「日に日によくなっている。元々、たいしたことなかったんで」と話した。

昨年の7月場所中に日本相撲協会のガイドライン違反が発覚し、同場所を途中休場、翌場所から3場所出場停止などの処分を受けた。今年春場所、幕下下位から復帰し、今場所は再十両を果たした。

関取では小結だった19年九州場所以来の勝ち越し。「素直にうれしいです」と話し、「(十両優勝は)意識せず、1番ずつ相撲に集中していきたい」と謙虚に誓った。