日本相撲協会は21日、東京都内で大相撲秋場所(9月12日初日、東京・両国国技館)の番付編成会議を開き、北青鵬(ほくせいほう、19=宮城野)と村田改め朝志雄(あさしゆう、26=高砂)の新十両昇進を決めた。また美ノ海(28=木瀬)の、2場所ぶりの再十両も決まった。さきの名古屋場所で、西幕下2枚目だった北青鵬は7戦全勝で優勝、東幕下5枚目だった村田は6勝1敗、美ノ海は西幕下3枚目で5勝2敗の好成績を収めていた。

モンゴル生まれで5歳で移住した札幌市出身の北青鵬(本名アリューナー・ダワーニンジ)は、横綱白鵬(36)の内弟子として鳥取城北高から宮城野部屋に入門し、20年春場所初土俵。同年の7月場所から序ノ口、序二段、三段目と3場所連続7戦全勝優勝を果たし、今年1月の初場所は一気に西幕下15枚目まで番付を上げた。

同場所は場所直前、部屋の横綱白鵬が新型コロナウイルスに感染。濃厚接触者の可能性があるため部屋の力士全員が休場となった。番付が据え置かれた3月の春場所は5勝2敗、5月の夏場所は6勝1敗と順調に勝ち星を重ね、名古屋場所に臨んでいた。199センチ、170キロの恵まれた体を生かした右四つ、寄りを得意に1年で関取の座をつかんだ。

村田改め朝志雄は、17年春場所で初土俵。東洋大時代の実績から三段目最下位(100枚目)格付け出しで初土俵を踏んだ。順調に出世し18年7月の名古屋場所では、関取目前の西幕下筆頭まで番付を上げたが、3番相撲で現幕内力士の一山本(二所ノ関)に敗れた際、右膝を負傷。内側側副靱帯(じんたい)を断裂し手術を余儀なくされた。その後の3場所を全休。序二段で土俵復帰した19年春場所の2番相撲で、今度は左膝を部分断裂するケガを負った。

再び休場を繰り返し、同年秋場所では自身最下位の東序ノ口27枚目まで下げた。それからは皆勤を続け、昨年3月の春場所から幕下に定着。今年初場所から1ケタの番付を維持し、今場所は3番相撲で敗れたものの、6勝を挙げ念願の関取の座をつかんだ。さきの名古屋場所で新三役だった同期入門の小結若隆景(26=荒汐)は、東洋大時代に主将、副主将の間柄だった。