東幕下2枚目平戸海(21=境川)が、来場所の新十両昇進を確実にした。7番相撲で東十両14枚目美ノ海を寄り切って5勝2敗。左前みつを取って頭をつけ、低い体勢を維持しながら前に出た。

関取の座をほぼ手中に収め「最高ですね」と心境を語った。師匠の境川親方(元小結両国)は、九州場所担当部長として現地に足を運んでいるため部屋に不在だが、電話で「自信を持っていけ」と声をかけられ奮起した。長崎県平戸市出身。地元開催の九州場所(11月14日初日、福岡国際センター)を関取として迎える見通しとなり「うれしい。今場所で絶対決めたいと思っていた」と声を弾ませた。

今場所は平幕の妙義龍の付け人を務めている。兄弟子の助言を参考に、あえて自らに重圧をかけ続けていた。「気持ちの面で、少しは緊張した方が集中して取れると言われた。自分で考えて、絶対負けないという気持ちでいたら緊張するので、その気持ちでいった」。猛稽古で知られる境川部屋のホープ。場所前恒例の合同稽古では、参加する幕下力士の中でも稽古量で際立っていた。「稽古したら結果はついてくると思っていた。きついけど、我慢してやっていた。稽古してきて良かったと思う」と胸を張った。