大相撲初場所(来年1月9日初日、東京・両国国技館)で三役復帰が確実の隆の勝(27=常盤山)が、新年に向けて「飛躍の年にしたいですね。もう一つ上の番付を目指したい」と、大関昇進への意欲を語った。

14日、都内の部屋で基礎運動を入念に行い、ぶつかり稽古で若い衆に胸を出して体を動かした。西前頭2枚目だった11月の九州場所では、11勝4敗の好成績。勝てば敢闘賞が決まる千秋楽では、優勝争いに加わった平幕の阿炎に完勝した。「自分でもびっくりするくらい、落ち着いて自分の相撲を取り切れた。11勝で(1年)最後の場所としていい場所になったかなと。(千秋楽は)敢闘賞をもらえることも(取組の)直前に知って、やる気になったし(阿炎は)同級生なので。負けられない気持ちで、思い切りいきましたね」と振り返った。

場所中の先月14日に誕生日を迎えて、気持ちも新たになった。付け人の三段目新隆山と序二段隆翔生からは、バス用品「LUSH」の詰め合わせをプレゼントされるなど祝福を受けた。次の大関候補として期待を集める27歳にとって、同部屋の大関貴景勝は大きな存在。「気持ちの持ち方、立ち居振る舞い、体のケアも近くで見ることができて『こうならないと、ここまでたどり着けないのか』と教えられますね」と尊敬のまなざしを向ける。

返り三役なら関脇だった5月の夏場所以来。「(調整は)いい感じに今はこれていますね。ここから上げていって、稽古して来年を迎えられるように」と、勝負の初場所を見据えた。