日本相撲協会の審判部が8日、名古屋市のドルフィンズアリーナで、10日に初日を迎える大相撲名古屋場所の取組編成会議を行った。

電話取材に応じた伊勢ケ浜審判部長(元横綱旭富士)は、2人がかど番で迎える大関陣について「大関として恥ずかしくない相撲をしてほしい。足元を固めて大関らしい相撲を」と奮起を促した。

3大関とも、初日から勢いに乗る若手や難敵を迎えうつ。先場所で唯一勝ち越した貴景勝(25=常盤山)は東前頭筆頭の霧馬山(26=陸奥)、ともにかど番の御嶽海(29=出羽海)は西前頭筆頭の隆の勝(27=常盤山)、正代(30=時津風)は平幕の琴ノ若(24=佐渡ケ嶽)と対戦することになった。

伊勢ケ浜審判部長は「正直いってあまり期待していないですよ。いつもそうですよ。1年以上続いているんじゃないですか」と、ふがいない戦いを続ける大関陣にいら立ちを隠せない様子。続けて「横綱に一番近いのが大関。自分の相撲をしっかり固めて、常に横綱を目指してほしい。もちろん本人たちもその思いでやっていると思いますけど、結果が出ていない。もう1度自分の相撲を見つめ直しほしい」と期待を寄せた。

このほか、成績次第で大関昇進の可能性も残す関脇若隆景(27=荒汐)について、伊勢ケ浜審判部長は「先場所の相撲はあんまり良くなかったですよね。安定した成績を残さないといけない」と辛口なエールを送った。三段目で復帰する朝乃山については「とりあえず三段目。真面目に相撲を取ってくれれば良いんじゃないですか」と話していた。