大相撲の夏巡業が11日、茨城・古河市で行われ、平幕の若元春(28=荒汐)が左四つのさらなる強化をテーマに掲げた。この日は関取衆らによる申し合い稽古に参加。今巡業は幕内昇進後としては初の巡業参加とだけあって気合が入っている。「相撲の型は決まっている。左四つなので、そこに持っていくまでの相撲を強化したい」と稽古の狙いを明かした。

7月の名古屋場所でこそ負け越したが、新入幕の初場所から3場所連続で勝ち越すなど、着々と力をつけている。名古屋場所では初金星こそ逃したが、横綱照ノ富士と激しい攻防となった一番を取るなど、存在感も増している。東京・立川市で行われた夏巡業初日では、ぶつかり稽古で照ノ富士に胸を出してもらうなどした。「横綱に胸を出してもらうことはなかなかない。まだまだ頑張らないといけないなと思いました」と刺激になった。

自己最高位で臨んだ名古屋場所は6勝9敗だったが「やることはやれた」と胸を張った。秋場所(9月11日初日、東京・両国国技館)では番付を下げるが、まだまだこれから。「次もまたしっかりと出し切りたい」と気合十分だ。