自己最高位の東前頭筆頭に番付を上げて臨んでいる錦木(32=伊勢ノ海)が、6連勝で優勝争いの単独トップに立った。

小結阿炎(29=錣山)のもろ手突きに、下がりながらも腰の重さで余裕は十分。冷静に相手の動きを見た後、今後は反撃の押し。ここでも相手を正面に置き、慌てて出ないところが今場所の錦木の強みだ。土俵際で阿炎の、逆転の引きを読んだかのような押し込みで、最後も体を密着させ右肩でショルダータックルにように圧力をかけ、押し込んだ。いなして体をかわそうとする阿炎を、そのまま押し出して先場所からの連勝を14にまで伸ばした。

冷静さも持ち合わせた錦木の勝利に、日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)も「錦木は引くのを待っている感じで、どっしりしている。稽古の積み重ねだろう」と称賛していた。

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