東十両7枚目の輝(29=高田川)が、能登半島地震で被害を受けた故郷に届ける白星を挙げた。獅司を押し出して好発進し、「しっかりと集中して良い相撲が取れた」と振り返った。自身の勝利で震災被害を受けた人を少しでも元気づけられることを願っていた。
石川・七尾市生まれの29歳。震災当時は都内におり、故郷を襲った地震で被災した家族の無事を祈るしかなかった。無事が確認できたが、実家は中に物が散乱して修復に追われたという。「津波が来るかも知れないとテレビから離れられなかった」という。
今も刻々と伝わってくるほど深刻さを増している状況に、地元からは「街もみんなも元気はない」と言われて不安が募る。師匠の高田川親方(元関脇安芸乃島)からも「お前が頑張るしかないだろ」と発破をかけられ、周囲の期待に応える白星を挙げた。場所後に落ち着いたら故郷に一度帰ることも考えているが、「今は一番、一番に集中していきたい」。それが今自分にできる何よりの仕事だと言い聞かせた。【平山連】

