「大鵬道場」の看板が掲げられる大相撲の大嶽部屋が、9月の秋場所後から新師匠のもと、新体制に移行することになった。

日本相撲協会は7月31日、東京・両国国技館で理事会を開き、片男波部屋付きの熊ケ谷親方(42=元前頭玉飛鳥)が9月29日付で、年寄「大嶽」に名跡変更して大嶽部屋を継承、新師匠となることを承認したと発表した。現師匠の大嶽親方(元十両大竜)が、9月30日で65歳の誕生日を迎えて定年。規定で師匠を務められなくなるため、新師匠を迎えた。

大嶽親方は「部屋が残るということでホッとした」と心境を語った。大嶽部屋は「昭和の大横綱」大鵬さんが、二所ノ関部屋から独立し、71年に東京・江東区に創設した大鵬部屋の流れをくむ。部屋存続の危機に面した際に、大嶽親方が大鵬さんに「部屋を継いでほしい」と懇願されていた。

部屋頭で大鵬さんの孫、25歳の前頭王鵬をはじめ、7月の名古屋場所は力士10人が在籍した。大鵬さんの弟子だった大嶽親方は「師匠に頭を下げてまでお願いされた部屋を、つぶすわけにはいかなかった」と責任感の強さをにじませた。大嶽部屋には部屋付き親方がおらず、同じ二所ノ関一門の部屋付き親方の中から後継者を探していた。大嶽親方は新体制では名跡を「熊ケ谷」に交換し、部屋付きとして引き続き指導する。