今場所で大関昇進が懸かっていた関脇若隆景(30=荒汐)が、連敗を「3」で止め、6勝6敗と星を五分に戻した。低い立ち合いから鋭く踏み込み、右を差して、じりじりと押し込もうとした矢先に、タイミング良くはたき込み、前頭阿武剋を前のめりにはわせた。「下から。そういう意識で出ていった」と、淡々と振り返った。

前日11日目に前頭琴勝峰に敗れ、6敗目を喫して今場所後の大関昇進は絶望的となっていた。今場所で2桁白星に到達する可能性が消滅。1場所15日制となった49年夏場所以降、直前場所で1桁白星に終わって大関に昇進した例はなく、昇進は極めて厳しい状況となっていた。

それでも13日目は横綱大の里戦が組まれ、慣例に従えば、14日目と千秋楽で横綱豊昇龍、大関琴桜との対戦が予想される。残り3日間を全勝で突破すれば、昇進を預かる審判部の判断を待つことになるが“いちるの望み”をつなぐことになる。今場所後の昇進がかなわなくても、横綱、大関総なめを果たせば、来場所に大関とりを継続させる材料にもなる。若隆景は「また明日。しっかり集中して、相撲を取っていきたいと思います。ありがとうございました」と、表情を崩すことなく取材を切り上げた。

全取組結果