2日目から休場していた西前頭7枚目の伯乃富士(22=伊勢ケ浜)が、6日ぶり再出場の土俵で今場所初白星を飾った。同じく2日目から休場し、5日目から再出場していた西前頭6枚目の阿武剋を破って1勝2敗4休。立ち合いで頭から当たると、たまらず引いた相手を一気に押し出した。幕内残留を確実とするには3勝は必要な状況で、まずは1歩前進した。
取組後は「土俵に上がる以上は、そこが痛いとか、あそこが痛いとか、言っていられない。自分のやれることをやろうと思って上がっている」と、痛み止めを服用して取った一番を振り返った。
今場所前に、師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱照ノ富士)から暴力行為を受け、注目された初日は前頭欧勝馬にはたき込みで敗れた。その取組で、1月の初場所を途中休場する要因となった左足親指を再び痛めた。翌2日目に「左リスフラン関節靱帯(じんたい)損傷で、約3週間の安静加療を要する見込み」との診断書を提出して休場。もともと左足親指の治療のため、大阪入りは初日の直前。“ぶっつけ本番”で今場所に臨み、1度は休場しながら中5日の復帰土俵で、貴重な白星を挙げた。
患部の状態については、初日の取組後と比べて「あまり変わっていない」という。その後「2、3日は完全に治療に充てた」と、稽古場には立たなかった。そこから「毎日、基礎、立ち合い、足を出すことを心掛けた稽古をしてきた。当たって前に出ることだけを考えてきた」。引くとけがを悪化させるという相撲界の定説にのっとり、積極的に攻めることだけをイメージして、稽古を積んできた。
今場所初白星を挙げたことには「少しうれしい」と話すにとどめ、浮かれてはいなかった。左足親指は、極度に腫れ上がっているわけではない。ただ、帰り際に「日常生活に問題はないか」と問われると「問題ない…、ことはない」と、思わず本音も漏らした。先場所までは4場所連続で金星を挙げていたが、今場所はもともと対戦のない番付。加えて割を崩してまで対戦するほどの好成績ではないため、連続金星獲得は4場所で止まることになりそうだ。
初日の取組後には、伊勢ケ浜親方による暴力行為で騒動の渦中にあったことについて「ご迷惑、ご心配をおかけして申し訳ありません」と、報道陣を通じて謝罪していた。

