西前頭7枚目の伯乃富士(22=伊勢ケ浜)が、今場所初の連勝で3勝目を挙げ、勝ち越しの可能性を残して終盤戦に臨むことになった。
前頭宇良に立ち合いから左をのぞかせ、寄られてもこらえ、逆に寄り立てるなど一進一退。差した自身の左脇の下に首を突っ込まれ、慣れない体勢となったが、瞬時の判断による足技で状況を打開した。右足のつま先で、宇良の左すねのあたりを蹴り、バランスを崩して前のめりとなった相手を、上から押しつぶすようにして上手投げ。3勝3敗4休とした。
取組後、冷静に白星までの道筋を思い描き、理詰めでつかんだ白星だったことを明かした。慣れない体勢で、膠着(こうちゃく)状態となりかけた場面を振り返り「あのまま投げにいっても決まらない。(足技を繰り出したのは)宇良関の重心が左足に移ってきて、その左足が近づいてきたので。足を飛ばすと、相手の腰も引ける。(自身の)右足の方が近かったので、右足でやった」と、激しい攻防の後の一瞬できた間で、観察力、判断力を駆使してつかんだ白星に、手応えを感じた様子だった。
最後に前のめりに倒れてきた宇良の体が、自身の左足首に乗っかり、顔をゆがめた。だが取組後の支度部屋ではアイシングやテーピングを施すこともなく、問題ない様子だった。自身もどのようになっていたか分からず「(宇良の体が)足首に乗ってましたか?」と、報道陣に確認していた。もともとは先場所、左足親指を痛めて途中休場した。さらに今場所も、敗れた初日の取組で再び、同じ箇所を痛め、2日目に「左リスフラン関節靱帯(じんたい)損傷で、約3週間の安静加療を要する見込み」との診断書を提出して休場。7日目に再出場してからは、3勝1敗と好調だ。
2日目に休場した時点では、再出場がなければ、来場所の十両転落は避けられない状況だった。だが、この日の3勝目で、来場所の幕内残留を確実とした。【高田文太】

