[ 2014年6月25日8時10分

 紙面から ]<W杯:カメルーン1-4ブラジル>◇1次リーグA組◇23日◇ブラジリア

 ブラジルがカメルーンに快勝し、W杯通算100試合目の記念の試合を白星で飾った。ルイスフェリペ・スコラリ監督(65)も「メキシコ戦よりも改善でき、けが人も出さず突破できた」と1次リーグ首位突破を素直に喜んだ。

 中でも指揮官が最も手応えを感じたのは1トップ・FWフレジ(30=フルミネンセ)の今大会初ゴールだろう。2-1の後半4分。ダビドルイスの左クロスをヘディングで押し込んだ。スコラリ監督は「点を取りたがっていたからね。チームにとっても大きい」と目を細めた。

 実はこのゴール、頭ではなく顔面によるもの。しかもネイマールの奇妙な助言で生まれたものだった。フレジは「クロスが強すぎて、僕のヒゲのところに当たったんだ。ヒゲゴールだね」と説明。ネイマールも「彼には『ヒゲをそるなよ。残しておけば、何か良いことがあるぜ』って言ったんだ」とニヤリと笑った。

 ここまで無得点だったフレジには、ブラジル国内から批判が集中した。開幕戦で相手DFに倒され、日本の西村主審がPKだと判断したプレーも「わざと倒れた」と非難された。「悪意のある批判も受けたが、余計やる気になった。この点を取るために努力してきた。勝てたのがうれしい」。186センチの大型ストライカーの復活で、ブラジルがまた1歩、頂点に近づいた。

 ▼W杯通算100試合

 ブラジルが23日のカメルーン戦で到達。ドイツ(101試合)に次いで史上2カ国目。通算69勝16分け15敗で、負けの内訳は欧州が13、南米が2。アフリカ、アジアなどその他の地域のチームには負けたことがない。先に大台に到達したドイツは61勝20分け20敗。試合数はドイツが最多だが、勝ち星はブラジルが1位となっている。