[ 2014年7月4日8時19分

 紙面から ]練習中、リラックスした雰囲気でガゴ(右)と談笑するメッシ(AP)

 ディエゴ・マラドーナ氏(53)が、母国アルゼンチンに警告を発した。決勝トーナメント1回戦をテレビ観戦した同氏は、アルゼンチンのテレビ番組で「メッシ1人に頼りきっている。チームの実力の40%しか出していない」と、試合内容の悪さを批判。「今のままでは、優勝どころかベルギーにも負ける」と話した。

 1次リーグから4連勝のアルゼンチンだが、すべての試合のマン・オブ・ザ・マッチはメッシ。そんなエースを擁護するように、英ミラー紙で「メッシは、アルゼンチン国民の優勝への期待を1人で背負う。プレッシャーに押しつぶされないか心配だ」と現状を不安視。さらに「中盤のサポートもない。この状況を変えないと、敗退する」と、メッシ以外の選手たちに向かって奮起を促した。

 「ピッチの上で、選手はいつも孤独だ」と、優勝した86年大会で孤軍奮闘した自分を重ね合わせるように言った。「メッシが今、どんな心情なのか。私には痛いほど分かる。そこにあるのは、苦しみといら立ちと怒りだけだ。負けた時、国民の非難を浴びるのはエースなのだから」と、自分の偉業をアピールしながらメッシを思いやった。