メガホンを取った原廣利監督は「再放送でテレビシリーズを見ていた世代」だという。38年前のスタート時、舘ひろしと柴田恭兵はまだ若手と言っていい30代半ば。いい具合に肩の力が抜けた様子にはスタート当時から貫禄さえ感じたが、映画版8本目となる今作には、その歴史の余裕と余韻が漂っている。
港署を定年退職後、海外で探偵事務所を開業したタカ(舘)とユージ(柴田)だが、地元警察とのトラブルから8年ぶりに横浜に帰ってくる。ざっくりとした導入にすっと入っていけるのは、38年の厚みがあるからだ。行方不明の母親の捜索を依頼してきた女性(土屋太鳳)の登場を発端に、カジノ利権を巡るあぶない捜査が繰り広げられる。
アクションには無理なく現役感があり、土屋との間に芽生える父娘のような感情に唯一年月を感じる。
捜査課長となった仲村トオルは、他作品の重厚な雰囲気とは対照的に、相変わらず軽い。元少年課長カオル役の浅野温子も期待通りに振り切った姿で登場。共にタカ&ユージを引き立てる。一段と洗練された横浜を背景に、時が止まったようなあぶデカの人間関係はやっぱり楽しい。【相原斎】
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