新ドラマの季節。魅力的な作品が並ぶ中、まずは2大スターの作品に目がいく。1本目は木村拓哉主演のSPドラマの連ドラ化「風間公親-教場0-」。「教場」シリーズの原点、警察学校の名物教官・風間公親の警察学校に赴任する前の物語を描く。豪華キャストに豪華スタッフ、フジテレビの開局65周年特別企画にふさわしい大型企画である。

もう1本は、福山雅治主演の「ラストマン-全盲の捜査官-」。両目の視力を失ったFBI特別捜査官・皆実広見が大泉洋演じる護道心太朗とバディを組み難事件に挑む。「集団左遷!!」以来4年ぶりとなる連続ドラマの出演。木村拓哉に福山雅治、2人の国民的スターがタイミングよく同じクールで主演をはる。内容もだが視聴率争いも大いに見ものである。

福山雅治。初めて名前を聞いたのは高校生の頃だろうか。クラス内で深夜ラジオがはやっており、その時に友達から勧められたのが福山雅治のオールナイトニッポンであった。思春期ど真ん中の気持ちをくすぐる下ネタを小気味よく連発し、近所の気のいい兄ちゃん風情で毎週楽しみに聞いていた。

今となっては、まさかあの時のラジオパーソナリティーが大河ドラマで主演を張り、紅白で大トリになるとは想像もできない。歌手として俳優として有名になっていく様をずっと見ていたこともあり、勝手ながら貴重な体験をさせてもらったと感じている。

俳優・福山雅治。アーティスト活動を並行していることもあり、同年代のスター俳優に比べると作品数はそれほど多くないが、きっちりと作品をヒットさせてきている。真っ先に上がるのが大河ドラマ「龍馬伝」、それ以外に印象深い作品として「ガリレオ」シリーズと是枝監督の2本(「そして父になる」「三度目の殺人」)をおすすめしたい。これらの作品で名実ともにトップ俳優の地位を確立したといえる。教授に建築家、さらには弁護士と特にエリートの役がよく似合う。エリートだがその先にある人間臭さもまた魅力のひとつであり、福山雅治以外考えられないはまり役だといってもいいだろう。

今回のドラマでは「龍馬伝」以来となる盟友・大泉洋との共演も大きな話題を呼んでいる。プライべートで親交があり、番組などでのやりとりを見ているかぎり本当に仲が良さそう。なかなか会えないことから、共演者として指名したとも言われている。

全盲のFBI特別捜査官、俳優として確固たる地位をつかんでいる中、チャレンジングな役であることは間違いない。そしてバディに選んだのは大泉洋、いろいろと条件がそろった中、また新しい俳優・福山雅治が見れるのではないかと今から期待している。

◆谷健二(たに・けんじ)1976年(昭51)、京都府出身。大学でデザインを専攻後、映画の世界を夢見て上京。多数の自主映画に携わる。その後、広告代理店に勤め、約9年間自動車会社のウェブマーケティングを担当。14年に映画「リュウセイ」の監督を機にフリーとなる。映画以外にもCMやドラマ、舞台演出に映画本の出版など多岐にわたって活動中。カレー好きが高じて青山でカレー&バーも経営している。昨年11月には俳優藤原大祐主演の最新映画「追想ジャーニー」が公開、今年3月には演出舞台「ハイスクール・ハイ・ライフ2」も上演した。