演出家宮本亜門(59)が15日、出身地の東京・銀座で、演出家生活30周年を記念したパーティーを開催した。開宴前には、07年「スウィニー・トッド」で共演した市村正親(68)大竹しのぶ(59)と取材に応じた。

 87年のデビュー以来、今後公演するものを含めるとのべ120本もの舞台を手掛けてきた。「劇団も持っていなくて、『やっていけるのか?』と思いながらやってきた30年でした。自分でも信じられないです」と、30年という長さに驚いた様子をみせた。これまで演出してきた舞台のポスターがデザインされた巨大パネルも用意されたが、「まだ足りてないな。まだまだやりたいことがたくさんあります」と貪欲だった。

 05年には演劇界の権威トニー賞にもノミネートされたが、「ノミネートだけじゃ全然満足できません。授賞式で、悔しくて悔しくて。死ぬまでそこに向かおうと思っています」と意欲を示した。

 祝福に駆けつけた市村とは、不思議な縁があるという。宮本は「実は僕、市村さんが前いらした劇団のオーディションを受けていたんですよ」と明かし、周囲を驚かせた。「踊ったことないのにオーディション受かっちゃって。劇団に入らないかというお誘いがあったけど、演出家になりたいってことで(断って)、すごく怒られたんです」と笑って振り返った。

 パーティーには陣内孝則、高橋和也、片岡愛之助、藤原紀香夫妻ら200人以上の関係者が出席した。