ワールドシリーズ(WS)第3戦でドジャース・ダルビッシュ有投手(31)がアストロズのユリエスキ・グリエル内野手から差別的な行為を受けた問題について、タレントの武井壮やプロレスラーの蝶野正洋が海外で差別を受けた経験を語った。

 ヒューストンで27日に行われた米大リーグのワールドシリーズ第3戦で、グリエル内野手はダルビッシュ投手から本塁打を放った後、ベンチで目尻を指で押さえて両目を細くしながらスペイン語でアジア人を指す蔑称を口にしたとされる。

 14年にDeNAに所属していた同内野手は「誰も傷つけるつもりはなかった。日本でプレーしていたし、日本人には多大な敬意を持っている」と釈明。ダルビッシュは「いろいろな人種の人たちに対し、区別するようなことをするのは良くない。大リーグ機構がちゃんとした処置をしないといけない」と話す一方で「完全な人間はいない。いろんな人がこのことから学べると思う。人類として、またひとつ前にいくステップにできれば、ただのミスで終わらないんじゃないかな」と語った。

 30日放送のTOKYO MX「バラいろダンディ」はこの騒動を取り上げ、武井は自身も米国で「レストランで案内されなくて、後ろから来た白人が先に案内された」などといった差別を受けることはひんぱんにあるとしたが、「そんなに差別されたとは僕はあんまり思わなくて、日本でも外国人の方がバーッて集まってたりすると、ああちょっと近寄りたくないなって思っちゃうときもあるし、いろんな人種の方に対して自分のイメージもやっぱりあったりするから、そういうの全部真っ白にならなかったりするから、そういうこともあるよな」と一定の理解を示した。

 その一方でグリエル内野手の行為については「でもやっぱり公衆の面前でそういうことをやるのは、子どもも見てるし……まだ子どもなんですね、グリエル選手は。野球だけやってきて成立しちゃってるから。これでいろいろ学んで、ダルビッシュが言うようなフェアな選手になるんじゃないかな」とした。

 またMCの蝶野も「アメリカはしょうがないです」と人種差別が横行している現状に触れた。自身も南部のアラバマ州に滞在していたことがあるが「行くところ行くところでウソをつかれるし、お店の年配のおばあちゃんなんかにスラングで『なんでこんなところに日本人がいるんだ、早く出て行け、帰れ』って、行くところ行くところでみんな捨てゼリフで顔を見ないで言う。それはもうしょうがないというか」と語った。