勢いを失ってしまった感のある希望の党共同代表で、東京都の小池百合子知事(65)が、先日、第30回東京国際映画祭のクロージングセレモニーに出席した。

 小池氏は、最高賞「東京グランプリ/東京都知事賞」のプレゼンターを務めたが、受賞者より先にスピーチをしたり、トロフィーを渡さずに撮影に応じてしまう場面もあった。さすがに司会者が「トロフィーを渡さないんですか?」と聞くと、小池氏は苦笑い。ようやく、グランプリを受賞した監督の手にトロフィーが渡った。

 トロフィーは単に小池氏のうっかりミスで、スピーチの順番は進行の仕切りに沿ったまでだが、何をやっても、見ている側に「ん!?」と思われてしまったようだ。

 また、知事という立場で出席しているのだから、東京をPRするのは当たり前のことだが、映画のことより、2020年の東京五輪・パラリンピックのPRを長々スピーチしたことで、盛り上がったムードが静かになってしまった。

 トークコーナーも、小池氏のスピーチで、時間切れ。閉会後、ある映画関係者は「せっかくの映画祭なのに、小池さんの独壇場。乗っ取られたように感じてしまいました」と、はっきり言っていた。

 何をやっても反感を買ってしまうのは気の毒な気もするが、反感を買うぞ、という雰囲気を感じ取れないのもまた小池氏なのかもしれないなと思った。