俳優古川雄輝(30)が15日、大阪市内で日韓合作の主演映画「風の色」(クァク・ジェヨン監督、26日公開)の舞台あいさつを行った。

 別々の土地で出会った2組の男女の運命が、北見や知床、東京、札幌などで交錯するラブストーリー。

 古川と藤井武美がそれぞれ一人二役に挑み、古川は天才マジシャンの隆とマジシャンを志す青年の涼を演じている。古川は水中から脱出するマジックショーの撮影後、後遺症に悩まされたことを明かした。

 古川は体に鎖を巻きつけ、水深5メートルのプールの底から脱出するマジックをスタントマンなしで挑戦した。水中で息が苦しくなってくると泳いで上がり、息を整えて再び潜ることを繰り返したという。「2日連続で一日中やっていた。水深5メートルは水圧がかかり、耳がつまる。それを繰り返すと、人間の体によくない」。

 普通は温水でやるところを手違いで真水で行ったためか、撮影中に低体温症と酸欠で倒れたこと明かした。

 約2年前に行われたロケだったが、撮影直後は約2週間、歩けない状態が続いた。「脳へ血流がいかなくなったみたい。2時間くらい歩いていると、ふらふらして倒れてしまった」と後遺症があったことも打ち明けた。

 あわやの撮影を乗り越えた古川は「役者人生の中で一番、過酷でたいへんなロケだった。新感覚で楽しんでもらえる映画です」とアピールしていた。