急死した大杉漣さんと、最近では日本テレビ系「火曜サプライズ」でも共演していた俳優、ウエンツ瑛士(32)が22日、大阪市内で取材に応じ、大杉さんの人柄が、「WaT」解散後も、小池徹平(32)との絆を深めてくれていたと言い、感謝した。

 ウエンツはこの日、ミュージカル「リトル・ナイト・ミュージック」(5月4~5日、大阪・梅田芸術劇場)の取材会に出席。公演の取材後、報道陣の問い掛けに対応した。

 「大杉さんは、音楽が大好きな人で。僕に会えば徹平の、徹平に会えば僕の話をしてくれて、僕たちは解散して、役者としてそれぞれ進んだんですけど、大杉さんの存在が、僕らを結びつけてくれていたように思います」

 大杉さんはテレビ、映画、舞台と活躍の幅が広く、ウエンツ、小池とも顔を合わせる機会が多かった。解散後、より一層、互いに互いの近況を報告してくれるようになったといい、励みになってきたという。

 大杉さんの音楽好きもあって「ミュージカルもそうですけど、僕もずっと、音楽に触れていたいと思います」とも語り、役者の先輩としては「人柄が役ににじみ出ている。つねに周りの方に気を配っておられて、その方から生まれてくる言葉なので、(セリフにも)真実味があった」と尊敬の念を口にした。

 その人柄としては「年齢は関係ない人。僕が後輩とかではなく、1人の人間としていつも対等に接してくれる方。そういう人付き合いは、僕も忘れちゃいけないと思います」と話した。

 役者として、1人の男性として、尊敬し、多くを学んできた大杉さんに、ウエンツは感謝しつつも「早すぎますよね…」と唇をかんだ。

 この日、取材会があった今作はミュージカルで、ジャンルはラブ・コメディー。中年弁護士役の風間杜夫が、18歳の若妻(蓮佛美沙子)を迎えたことから、大竹しのぶ演じる元恋人らを巻き込んで起こる人間模様を描く。

 まだ、歌稽古を始めたばかりだが、難しい音階の楽曲も多く「明るいセリフでも、暗い音階だったりする。セリフの裏にある本質、気持ちを導いてくれる。歌の技量もそうですけど、風間さん、大竹さんたちに負けないように、一発で気持ちを伝えられるように、努力していきたい」と話していた。