日本テレビ系「笑点」で出演メンバーたちが安倍晋三首相や政権に対する風刺や批判的な回答を連発して、ネットなどで賛否を呼んでいるという。

 問題となったのは5月27日放送の「笑点」。周囲の騒音や苦情に耳をふさぐシチュエーションというお題で、三遊亭円楽は「安倍晋三です」「どうしたの?」「トランプ氏から国民の声は聞かなくていいと言われました」と回答。林家たい平も「麻生太郎です」「どうしたの?」「やかましい!」、林家木久扇も「うるせーな」「どうしたの?」「沖縄から米軍基地がなくなるのはいつなんだろうね」と答え、それぞれ座布団を1枚もらっている。

 たまたま、当日の放送を見ていたけれど、この程度の政治風刺の回答はこれまでもよくあったし、全然気にならなかった。しかし、なぜかネット上では「笑いまで政治的偏向するようになったのか」などと投稿され、賛否の声が上がっているという。

 しかし、こんな風刺が、簡単にやり玉に挙がることにあきれてしまった。戦中、「居残り左平次」「子別れ」「宮戸川」などの演目が風俗を乱すとして演じることが、国によって禁じられた。過剰反応する先には、そんな苦い過去の再現が見えてくるかもしれない。