テレビ朝日系連続ドラマ「ハゲタカ」(木曜午後9時)の2日第3回の平均視聴率が10・4%(関東平均)だったことが3日、ビデオリサーチの調べで分かった。

 綾野剛(36)演じる鷲津政彦が、企業を食い荒らす“ハゲタカ”と非難を浴びながらも、経営不振の企業を鮮やかに買収し、再生させていくエンターテインメントドラマ。平成を駆け抜けた鷲津の20年間を描く。共演は沢尻エリカ(32)渡部篤郎(50)杉本哲太(52)光石研(56)小林薫(66)ら。

 父の重久に代わり、松平貴子(沢尻エリカ)は日光みやびホテルの新社長に就任する。貴子の前に現れたホライズンジャパン・パートナーズの鷲津政彦(綾野剛)は、日光みやびホテルの買収を宣言する。

 ホライズンは地元の取引銀行から債権と株式を、行方をくらましている貴子の妹の夫が所有する持ち株を秘密裏に入手。貴子もその場に居合わせた芝野健夫(渡部篤郎)もがくぜんとするが、鷲津は「このホテルを手に入れるのは、奪うためでも壊すためでもない」と話す。真意を問う貴子だったが、鷲津は「我々の買収に対抗するのなら、覚悟を示して欲しい」とだけ伝える。

 そんな中、三葉銀行は常務取締役の飯島亮介(小林薫)の陣頭指揮のもと、地方と企業を支援する「三葉ふるさとファンド」を設立する。その第一候補に日光・鬼怒川が挙がり、日光みやびホテルも支援を受けられる見通しに。鷲津による買収を避けられたかに思えたが、「三葉ふるさとファンド」の本来の目的を知った芝野は複雑な思いを抱いていた。

 さらに「三葉ふるさとファンド」の動きを知った鷲津は飯島に会い、けん制の意味を込めてある揺さぶりをかける。やがて、鷲津が日光みやびホテル、三葉銀行に近づいた本当の理由が明らかになる。

 原作者の真山仁氏は、綾野のキャスティングを聞いた当初「20代だと思っていた」と若く見えることに不安を抱いたという。しかし、綾野の演技を見るにつれ気持ちが変化したようで「人の感覚を錯覚させるような役回りはまさに鷲津。綾野さんは鷲津政彦という人間を理解している。見ている人も、鷲津が現実の世界にいると思って入っていける」と太鼓判を押している。