桑田佳祐(62)が5年ぶりにAAA(アクト・アゲンスト・エイズ)コンサートを行うことが10月31日、分かった。

11月29日、12月1、2日の3日間、ソロ公演「平成三十年度! 第三回ひとり紅白歌合戦」をパシフィコ横浜国立大ホールで行う。AAAは93年に開始したエイズ啓発運動で、20年7月末に終了することが決定。それに伴い、桑田のAAAコンサートも今回で最後となる。

桑田は93年のAAA発足時から、積極的にエイズ啓発活動を行ってきた。桑田佳祐とMr.Childrenがコラボした「奇跡の地球(ほし)」は、桑田がAAAのために書き下ろしたチャリティー曲。94年AAAコンサートで両者が共演し、初披露。翌95年にシングル発売され、172万枚を売り上げる大ヒットを記録した。96年から桑田はテーマを設定したソロ公演を企画。今回の「ひとり紅白」は3回目となる。

「ひとり紅白」は遊び心満載の選曲と演出が人気を博している。08年第1回は藤山一郎さんの「青い山脈」から倖田来未「キューティーハニー」まで幅広く選曲。13年第2回では、レディー・ガガならぬジジイ・ガガとして、本家も真っ青の電飾のギンギラ衣装を身にまとい「Born This Way」を熱唱。沢田研二の「TOKIO」では、パラシュートを背負って空中浮遊した。08年第1回「ひとり紅白」のDVDは20万枚以上を売り上げるヒットとなった。

桑田はAAAソロ公演以外に、ライブ会場で啓発フライヤーを配布したり、AAAオリジナルグッズを制作。また、啓発パンフレットを作成するなど、さまざまなエイズ啓発活動を行った。一方、AAAは一定の成果をあげることができたとして、2020年7月末に終了することが発表された。今回が最後となる桑田のAAAコンサートは、3日間で約1万5000人を動員予定。収益は全額寄付される。12月2日の最終公演は全国の映画館でライブビューイングも行われる。

桑田は「AAAコンサートをやらせていただくことで、音楽的にはいろいろな刺激を得ることもできました。チャリティー活動でありながら、私自身も成長させていただくという、貴重な体験であったように思います」と振り返った。さらに「この体験を生かし、エイズ問題だけでなく世の中にまだ山積みになっているさまざまな問題にも、一音楽人としてこれからも向き合っていかなければと感じています」と話している。