フジテレビ系連続ドラマ「SUITS/スーツ」(月曜午後9時)で主演の織田裕二(50)演じる甲斐正午の同僚にしてライバルの個性的な弁護士、蟹江貢を演じ、お茶の間で注目の存在となっているのが小手伸也(44)だ。今年ブレークした俳優の1人で、フジテレビの看板ドラマ枠で、売れっ子たちと共演する心境について語った。

◇  ◇  ◇

小手にとって、実は初めてナマで見た芸能人が織田裕二だった。92年に織田が主演したTBS系連続ドラマ「あの日の僕をさがして」にエキストラとして出演した。

当時は「休み時間に一緒にサッカーをして遊びました。エキストラとも、織田さんはすごくフランクに接してくれた」という。それから時が流れて、堂々の共演を果たした。

「20数年たったけど、そのスタンスが変わってないのに驚いてます。僕の中ではどうしても『織田裕二~っ! はは~っ!』っていう、雲の上の人の部分があるんだけど、実際はフランクにお芝居や日常の話をしてくれるんです」

多くのドラマにも出演してきたが、劇団インナー・チャイルドを主宰し、舞台で20年以上のキャリアがあるベテラン俳優でもある。織田は小手のキャリアと実力にしっかりと向き合っている。

「織田さんの(演技の)プランに対して、僕のプランはこうですという感じで言えて、すごく対等な立場でつき合わせてくれる。すごく光栄だし、チームワークを大切にしている。普段の会話も、僕と織田さんは、役からの延長でやってるところがある。小手伸也として織田さんと接してると、後輩みたいな気持ちになってしまうけど、僕が演じる蟹江と織田さんが演じている甲斐の関係みたいに、(会話も)バチバチとやって仲良くなっていく」

弁護士事務所の代表を演じている鈴木保奈美とは初共演だ。

「保奈美さんも、いつまでも変わらずきれいだなと。4月期に出演して五十嵐という役を演じていたドラマ『コンフィデンスマンJP』を見てくださっていて『五十嵐さんに会えて光栄です』って言われて。うわ~っ、マジかと思って、すごくうれしかったですね。絡むシーンも多くて、こちらの仕掛けに対して、楽しんで笑ったり、吹いたりするのを見て光栄だし、年上ながらかわいいなと思っています(笑い)」

保奈美の声は以前から「鈴声」と呼ばれるほど人を魅了する。

「保奈美さんの声が大好きで、いいんですよ。甲斐と蟹江は代表にしょっちゅう呼び出されて怒られたりするんですけど、ちょっと楽しみです(笑い)。あの鈴声で『いいかげんにしろ!』とか言われると、う~んとなっちゃいますね」

ジャニーズ事務所の人気グループ、のHey!Say!JUMP中島裕翔(25)は新米の偽弁護士を演じており、共演シーンも多い。

「中島君は僕のことをすごく珍しい生き物として捉えているようです(笑い)。こんなの周りにいないと思うんですけど、すごく興味を持ってくれて、いち早く連絡先を交換して、一緒に焼き肉を食べに行きました」

タイプの全く違う小手から学ぶことが、中島にとっては多いのかも知れない。

「僕のことなんか、絶対に知らなかったと思うけど、僕の(演技の)やり方に対して、すごく『吸収したい』みたいに思ってくれている。悩みを相談してくれたりとかもあります。主演や主軸となることが多いので、僕みたいに脇からいろいろな攻撃手段で主軸を回そうという技術を培いたい、みたいな。バイプレーヤーとしても、ちゃんと実力を出せる俳優でありたいと考えてるんですね。熱意があるし、芝居が好きなんですね」

スター俳優陣の中に入っても、個性をいかんなく発揮し、さまざまな影響を与えているようだ。

◇  ◇  ◇

◆小手伸也(こて・しんや)1973年(昭48)12月25日、神奈川県生まれ。俳優、脚本家、演出家。早大教育学部卒。早大時代に早稲田大学演劇倶楽部に所属。98年から劇団インナー・チャイルドを主宰。01年フジテレビ「HERO」。03年舞台「コミックジャック」。05年映画「星になった少年」。08年フジテレビ「アナ★バン」で、キャラクター「太陽さん」の声、映画「不灯港」主演。16年NHK大河「真田丸」。血液型B。