1983年(昭58)にデビューし、85年に解散した伝説のロックバンド杉山清貴&オメガトライブが5日、東京・日比谷野外音楽堂でライブを行い、昨年、再結集して行ってきた活動に一区切りをつけた。80年代の音楽シーンを疾風のごとく駆け抜けたカリスマが、昭和、平成を経て令和の時代もライブでファンを魅了した。

同バンドは、昨年の5月5日、同所でデビュー35周年を記念し、14年ぶりとなるライブを開催。この日のライブは、今年2月から4月まで「Last Live Tour」と題した全国ツアーを行っていたが、これまでに参加できなかったファンのために追加で開催。ツアーの「ラストライブ」となった。

「自分の原点はこのメンバー」というオリジナルメンバーらと掛け合ったボーカル杉山清貴(59)は、「あの頃とは見かけは変わりましたけど、気持ちは何も変わってなかったと再確認できた」と1年間の活動を振り返った。そして、「また、ひとつ、メンバーの新しい時代が始まるような気がします」と、しみじみ語った。

この日は、約3000人のファンを前に懐かしいヒット曲「ふたりの夏物語」など23曲を披露した。公演終盤、「SUMMER SUSPICION」を歌った際には、「我々がデビューしたのは83年。元号が変わりました。令和になって最初のライブがオメガトライブのライブとなりました。83年にデビューして2年8カ月という短い活動期間でしたが、忘れられないのが、この曲です」と紹介すると大歓声を受けた。

また、アンコールでは「これで(活動の)区切りを迎えますが、みなさんの次のスケジュール帳は、いつから始まるでしょう」と再集結をにおわせ、「また、会いましょう!」とファンらにメッセージを送り終演となった。【上岡豊】

◆杉山清貴(すぎやま・きよたか)1959年(昭34)7月17日、横浜市生まれ。83年、杉山清貴&オメガトライブとして「SUMMER SUSPICION」でデビュー。代表曲は「ふたりの夏物語 -NEVER ENDING SUMMER-」(85年)。同年に解散後、86年「さよならのオーシャン」でソロデビュー。「風のLONELY WAY」などがヒット。東京・日比谷野外音楽堂では96年(平8)から毎年ライブを開催。日本サーフィン連盟のオフィシャル・サポート・ミュージシャン。ウオータースポーツのボディーボードが趣味。ハワイ在住。