木村拓哉(46)の10月期TBS系日曜劇場枠主演ドラマ「グランメゾン東京」(日曜午後9時)が、このほどパリでクランクインした。超高級3つ星レストラン「ランブロワジー」などを訪れ、本場一流のシェフから指導も受けた。共演の鈴木京香(51)沢村一樹(52)も撮影に臨んだ。

   ◇   ◇   ◇

木村にとっての「令和初」の出演ドラマは、花の都で豪華なクランクインを迎えた。世界最高峰の味を誇り、パリで最も予約がとれないことで有名だという「ランブロワジー」の貸し切りロケ。ミシュラン3つ星を20年以上獲得し続ける世界でも希少なレストランだ。同店で肉の部門シェフを務める吉冨力良氏から料理の知識や演技の手ほどきを直接受ける一幕もあった。

同店にテレビドラマのカメラが入ったのは初という。ミシュランガイドの全面協力のもと、作品スタッフの熱意が伝わり、日本のドラマ史上でも例のない貴重なロケが実現した。同店のベルナール・パコーシェフは「スタッフの皆さんの話を聞き、非常に信頼できるし、料理に対してまっすぐだと感じました」と撮影を許可した理由を明かした。

劇中で木村は、パリで開店したフランス料理店で2つ星を獲得するが、慢心や事件によって店も仲間も失ってしまう天才シェフの尾花夏樹を演じる。パリのロケでは、フランス料理店で働いていたシーンや、どん底まで転落した尾花が鈴木演じる女性シェフの早見倫子と出会う重要なシーンなどを撮影した。また、かつて尾花と二人三脚で活動したレストラン支配人、京野陸太郎を演じる沢村も、パリで撮影を行ったという。

パリでの撮影を振り返り、木村は「環境に本当に恵まれています。連続ドラマの1シチュエーションにここまで時間と費用を割いて作るって本当に久しぶりで、(03年の)『GOOD LUCK!!』以来の感覚だなと思っています」とコメント。「レストランは、単純に料理だけあれば良いのではなくて、人と人とがつながってできるものだと思います。絶対、面白いものにします! なので、食べてください!!」とアピールした。

▽これまで「南極大陸」「半沢直樹」「陸王」などヒットドラマを次々と手がけた同作の伊与田英徳プロデューサーは、「パリならではの景色の素晴らしさと、格式高い雰囲気の中での撮影は、このドラマに奥行きの深さと、リアリティーを加えることができたのではないかと思っております。熱量が画面を通して伝わる映像を撮ることができたと確信しています」と手応えを語った。今後は日本国内での撮影に入るという。