草刈正雄(67)がWOWOW「連続ドラマW オペレーションZ~日本破滅、待ったなし~」(来年3月放送予定、全6話)に主演し、初の総理大臣役を演じることが25日、分かった。来年迎える芸能生活50周年の節目に新たな役に挑み、ベテランは進化を続ける。

国家の財政危機を描いた真山仁氏による小説「オペレーションZ」が原作。草刈は、1000兆円超の借金を抱える日本を救うべく機密プロジェクトに挑む総理大臣、江島隆盛を演じる。大胆な改革を実現させるため、強い信念で突き進む役どころだ。

9月公開の映画「記憶にございません!」(三谷幸喜監督)では首相を補佐する立場の官房長官を演じたが、今作では日本のトップに“昇格”。草刈は「官房長官から次は総理大臣か!と思いました」。

これまで映画やドラマに約180本出演するが、最後の連ドラ主演は本人も忘れてしまうほど過去のこと。それだけに今作を新鮮に感じているようだ。自身については「江島隆盛のように猪突(ちょとつ)猛進じゃない」と控えめだが、「自分と真逆だからこそ面白そうです」と心躍らせる。

17年には64歳にして初の写真集を発売、19年前期NHK連続テレビ小説「なつぞら」では深い愛で孫を見守る“草刈おんじ”としてお茶の間の涙を誘うなど、年を重ねてなお新たな魅力を放ち続ける草刈。「派手な動きはないけれど、ドラマ全体に緊張感が伝わってきて面白い」と話しており、50周年イヤーを華やかに彩る作品になりそうだ。

◆草刈正雄(くさかり・まさお)本名同じ。1952年(昭27)9月5日、福岡県生まれ。父は米国人で母は日本人。70年から資生堂専属モデルとなり、CM出演で一躍注目。74年「卑弥呼」で映画デビュー。ドラマは78年NHK「十字路」、85年同「真田太平記」。映画は80年「復活の日」82年「汚れた英雄」などに出演。16年NHK大河ドラマ「真田丸」で真田昌幸を演じ、人気を博した。185センチ。血液型O。