俳優の山田裕貴(29)が4月公開のアニメ映画「クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者」(京極尚彦監督、4月24日公開)にゲスト声優として出演することが23日、分かった。物語のキーパーソン役で、声優初挑戦となる。

山田は、昨年放送されたNHK連続テレビ小説「なつぞら」で広瀬すず演じるヒロインの幼なじみ役を好演するなど今、最も勢いのある俳優の1人だ。今回、主人公の野原しんのすけが暮らす春日部に進撃する王国「ラクガキングダム」のイケメン防衛大臣の声を担当する。

幼少期、テレビ版を毎週見ていたという山田は「しんちゃんのまねをしてお尻を出したり、踊ったりして怒られていました(笑い)。大人になってからしんちゃんと“おシリあい”になれて、すごくうれしい」と声優に抜てきされた喜びを語った。

防衛大臣は、物語の重要な登場人物だ。「最初は『すごく悪いやつなんだ』と思っていましたが、実は素直さや心の純粋さも持っていてすごく魅力的なキャラクターです」とアピール。シリーズ大ヒット映画「嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」「嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦」を観賞し感動の涙を流した過去を明かし、「この作品も超名作に仕上げたい」と意気込んだ。

声優は、以前から挑戦してみたかったという。「声優さんと声の聞こえ方が違ったりして、悔しくて、いろいろ試行錯誤しています」と役者魂に火がついた様子だ。「『クレヨンしんちゃん』っていうポップな感じじゃないくらい真剣です(笑い)。やるからには、ちゃんと爪痕を残せるように、しっかり演技を声でできるように攻めていきたいです」と力を込めた。

<山田裕貴アラカルト>

超多忙俳優 17年には映画「闇金ドッグス」シリーズなど映画12本、NHK大河「おんな城主 直虎」などドラマ7本。18年は主演「あの頃、君を追いかけた」など映画7本、テレ朝系「特捜9」などドラマ3本。19年は映画「HiGH&LOW THE WORST」の1本、NHKBSプレミアム「大全力失踪」などドラマ9本、主演舞台「終わりのない」に出演するなど引っ張りだこだ。

超異例の同時期連ドラ2作品主演 放送中のMBS・TBS系「SEDAI WARS(セダイウォーズ)」と、MBSなどで放送される「ホームルーム」(テレビ神奈川、チバテレ、テレ玉でも放送)で、同クールで連ドラ主演を務めている。

超能力? 昨年12月、日本テレビ系「ZIP!」の金曜パーソナリティーを務めた際、スプーン曲げを披露し話題となった。

◆山田裕貴(やまだ・ゆうき)1990年(平2)9月18日、愛知県生まれ。11年テレビ朝日系「海賊戦隊ゴーカイジャー」で俳優デビュー。映画「青空エール」「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」「HiGH&LOW」シリーズなど話題映画に出演。19年には主演舞台「終わりのない」で第74回文化庁芸術祭賞演劇部門新人賞を受賞するなど人気実力派俳優。178センチ。血液型O。

◆映画「クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者」 自由なラクガキをエネルギー源として空に浮かぶ王国「ラクガキングダム」。エネルギー不足により崩壊の危機を迎えた王国が命運をかけて、無理やり人間にラクガキをさせる作戦「ウキウキカキカキ作戦」を敢行し、野原しんのすけたちが暮らす春日部に進撃を開始する。勇者に選ばれたしんのすけは世界をお助けできるのか。