女優久保田紗友(20)がヒロイン役を演じた映画「サヨナラまでの30分」(萩原健太郎監督)が公開中だ。今月18日には20歳を迎え、ファースト写真集「久保田紗友」(双葉社)も発売。ブレーク必至の若手女優にこのほど話を聞いた。

【聞き手=大友陽平】

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「サヨまで」は、青春音楽ラブストーリー。ダブル主演の新田真剣佑(23)北村匠海(22)の相手役で、亡くなった元恋人と、あるカセットテープが再生される30分だけその元恋人になってしまう大学生との特殊な三角関係に揺れ動く役を好演した。

「楽曲提供していただいた皆さんの曲の歌詞がすごく良くて、ストーリーと合わせて歌詞も耳に入れていただきながら楽しんでいただければと思いますし、これをきっかけに悩みごととか、前に進めずにいたことを始めるきっかけにしていただければと思います。今回の作品で私のことを知ってくださる方も多いと思いますし、また新しい私も見られると思います」

劇中では、ピアノを弾くシーンにも挑戦した。

「作品が決まってから半年くらい練習しました。夜な夜な、家で弾いたりして本番に臨みました。楽器はやったことがなかったのですが、ピアノは押せば音は出てくれるので、感情のままに弾くのは楽しいなと思って、今後もプライベートでやりたいなと思っています。まだ始められていないんですけど(笑い)」

恋愛映画でのヒロイン役は今回が初めて相手役も今が旬の新田と北村だった。

「2人ともタイプは違うんですけど、北村さんは芝居をしていて安心感もありますし、ピアノを連弾するシーンでそこから2人の距離が近くなっていく流れなんですけど、そこで心が開けたというか、信頼関係も生まれたと思うシーンで、現場でも助かりました。新田さんは主役を張る方だなと。オーラとか、立ち振る舞いの存在感もあるし、輝いていたのであまり近づけなかったです(笑い)。今回は一番下だったので、皆さんが巻き込んでくださったからついていけました。私もいつかそういう立場になったら、巻き込んでいけるような人間になれたらと思います。(主演の)おふたりはもちろん、監督さん、プロデューサーさんらと出会えたことは大きかったです」

同年代の俳優陣との共演を通じて刺激を受けながら、支えは祖母の存在だ。

「今回もおばあちゃんが映画館で見てくれるというのを聞いて、すごくうれしいです。おばあちゃんっ子で、おばあちゃんってすごいんです! 今は会える機会も少ないんですけど、何も言ってないのに気持ちを読み取ってくれて、ふとした一言に、よく泣かされます。家に私のポスターも飾ってくれていたり、それもうれしいです」

18日に20歳になった。

「自分の中では中学生の時から大きく変わってないと思うんですけど…(笑い)。人と向き合えて、大きな愛がある人になりたいです。人柄がこの仕事は大切だと思うので、自分の中の価値観を広げたり、自分磨きをしていきたいです。いろいろな文化にも触れたいですし、今興味があるのは陶芸です!」

ファースト写真集「久保田紗友」も発売した。

「ナチュラルな私と、モードな感じの私を見られるようになっています。普段、笑わないイメージを持たれることが多いんですけど、たくさん笑いますし、人間っぽいところとか(笑い)。子どもな部分もあるというところを見せられたと思います」

キリッとしたクールビューティーに、初々しさも持ち合わせる。今後の活躍にも注目が集まる。

「最終的な目標は、周りに求められる人になるということです。いろいろな表現ができるということは大前提で、でもその中に私のエッセンスを入れられる人になりたい。私だからやってもらいたいと思ってもらえる人になりたいです」

◆久保田紗友(くぼた・さゆ)2000年(平12)1月18日、北海道生まれ。12年に「劇団ハーベスト」に参加し芸能界入り。13年、BS-TBSドラマ「神様のイタズラ」で初主演。ドラマはNHK連続テレビ小説「べっぴんさん」日本テレビ系「過保護のカホコ」、映画は「疾風ロンド」「ハローグッバイ」など出演多数。テレビ朝日系新ドラマ「鈍色の箱の中で」(2月8日開始、土曜深夜3時)にも出演。現在、伊藤園「お~いお茶 新緑」などのCMに出演中。158センチ。