一昨年9月にジャニーズ事務所を退所した今井翼(38)が13日、徳島・大塚国際美術館で、第10回システィーナ歌舞伎「NOBUNAGA」(16日まで)に出演し、2年ぶりに復帰した。

今井は「新たなスタートを切ることができた。ウズウズしていた」。システィーナ歌舞伎には初出演。稽古期間は1週間だったといい、「これまでに経験ないスピーディーな期間で、自分なりに緊張感を楽しんでいこうと思った」。初日を迎え「僕にとって特別な日になっている」と話した。

14年にめまいや耳鳴りの症状が起きるメニエール病を発症。回復したが18年3月に再発し、芸能活動を休止。同年9月には現在ジャニーズ事務所副社長の滝沢秀明氏(37)とのデュオ「タッキー&翼」を解散。事務所も退社したが、引退はせず、同年の大みそかのジャニーズカウントダウン公演で、滝沢氏のラストステージで共演していた。

現在の体調は万全かと聞かれると「そうですね。元気です」と答えた。

今作物語は戦国時代。尾張の領主織田信秀は双子に家督を継がせ、信長を名乗らせる。2人の信長は協力して家を守り、天下統一が目前に。そんなとき、ポルトガルのイエズス会のルイス・フロイスが信長を訪れる。今井はルイスを、片岡愛之助(47)が2人の信長を演じている。

今井はフラメンコやダンス、歌を披露。「ありがたいこと。役としてのことだが、1つ1つのはからいに感謝です」と喜んだ。

愛之助は「10年目の節目がありがたいし、翼くんの新しい出発」と復帰した今井との共演を喜んだ。

今井と愛之助は14年に舞台「GOEMON」で共演。それ以来公私ともに交流がある。10月花形歌舞伎「GOEMON」(10月3~27日、大阪松竹座)に出演することも決まった。

今井は今後について「今はシスティーナ歌舞伎しか考えられないけど、1つ1つ丁寧にやっていきたい」と意気込んだ。