女優の岡江久美子さんが、新型コロナウイルスによる肺炎で亡くなった。突然のことでビックリした。

昨年暮れに乳がんの手術を受け、今年2月まで抗がん剤治療を受けていた。今月3日に発熱したが自宅療養を指示され、今月6日に容体が急変して緊急入院。集中治療室で人工呼吸器を装着し、その後にPCR検査で陽性と判明したという。

医療の事は素人だし、政府やお役人が決めたこともよく分からないが、3日にPCR検査を受けていられたらどうだったんだろうと悔やまれてならない。残念だ。

岡江さんの5歳下なので、75年に岡江さんがTBSポーラテレビ小説「お美津」でデビューした時から見ていた。78年から83年までレギュラーを務めたNHK「連想ゲーム」も見たし、82年に発売した写真集「華やかな自転」も買った。

女優としては91年から99年にかけて放送された、TBS「愛の劇場」の「天までとどけ」シリーズで8男5女の13人の子持ちのお母さんを楽しく見せてもらった。01年にTBSの連続ドラマ「恋がしたい恋がしたい恋がしたい」で、伝言ダイヤルで高校生と出会う専業主婦を演じた時は、ちょっとビックリした。

だが、なんといっても印象深いのは96年9月から14年3月まで、元シブがき隊の薬丸裕英(54)と司会を務めた、月~金曜のTBSの情報番組「はなまるマーケット」だ。

芸能ワイドショーのトップを走っていた「モーニングEye」がオウム真理教事件に絡む「TBSビデオ」問題から終了。TBSはワイドショーの廃止を決めて、生活情報番組の「はなまる-」を始めた。

当時、記者は地方勤務を命じられ、30代半ばにして初の1人暮らしを始めたところだった。洗剤やトイレットペーパーの在庫がないと不安になるという薬丸に深くうなずき、そして岡江さんの笑顔に1人暮らしの不安も吹き飛んだ。食事は外食でOK、掃除も部屋が汚くてもなんとかなる。困ったのは洗濯だ。洗うのは洗濯機がやってくれるのだが、干すのがめんどくさい。

そんな時、働く主婦でもあった岡江さんが「忙しく干す暇がない時は、そのまま出てきちゃう。帰ったら、また洗濯機を回せばいいじゃない」とサバサバとした口調で笑った。それ以来、岡江さんを“主婦としての先輩”としてお手本にして生きてきた。

突然の死は大変残念だし、悔しい。今は冥福を祈るしかない。