演歌歌手小林幸子(66)が23日、都内で、特別出演する映画「瞽女GOZE」(滝沢正治監督)完成披露舞台あいさつに出席した。

同作は桐生清次氏の著書「最後の瞽女 小林ハルの人生」を原作に映像化。三味線と唄に身をささげた、実在した盲目の女旅芸人、小林ハルさんと母親の親子愛を描いたヒューマン作品。小林はハルの運命を左右する占い師シンを演じる。

冒頭、「泣いちゃった。化粧直しが間に合わなくて」と涙を拭った小林は、「じいちゃんばあちゃんは実際にハルさんに何度も会っていて、いろんな話を聞いています。“瞽女様”と言っていましたが、来るのを楽しみにしていました」と明かした。「私も雪深い新潟で培われてきて、90歳になってもあの声を保っているのがすごいなと。新潟県人として、私も90歳以上まで歌えるように頑張ります」と話した。

この日は、主演を務めた吉本実憂、川北のん、中島ひろ子、小林綾子、鈴木聖奈、滝沢監督も登壇。吉本も話そうとした瞬間、「あっ、ちょっと待って下さい」と感極まった様子を見せた。「今日、初めて作品を見て、言葉がでないくらい感動しました。自分で言うのはおかしいのですが、初めて自分の出演した作品で泣きました」。「小林ハルさんという素晴らしい方の成人期を演じさせていただいたことに感謝しています」と声を震わせた。

幼少期のハルを演じた川北に対して、NHK連続ドラマ小説「おしん」で幼少期のおしんを演じた小林綾子は「のんちゃん、頑張ったね~」と褒め、「まさに自分のことをついこの間のように思い出しました」と話した。

同作は8月8日、新潟での先行公開をへて、順次全国で公開される。