三吉彩花(24)が7日、東京・新宿ピカデリーで行われた映画「十二単衣を着た悪魔」の公開記念舞台あいさつで、黒木瞳監督(60)について「本当に素晴らしい監督。お母さんのような、お姉さんのような感覚で、ずっといてくださいました」と語った。

三吉は劇中で、弘徽殿女御を演じた。「源氏物語」などで、強い悪女の代名詞的に描かれるが、原作小説を手掛けた内館牧子氏は“早すぎたキャリアウーマン”として描いている。三吉は「まず、年齢を20年近く重ねる役を演じさせて頂くのが初めて。十二単(ひとえ)の柄、白髪交じりにするのもそうですけど、年齢を重ねて母としての優しさ、1つ1つのセリフのすごみ、説得力みたいなものを、年齢を重ねていくところを監督と相談しながら作りました」と語った。

黒木監督の指導、演出については「本当に指導をして頂いてなかったら、どういう風に演じていたんだろうと思います。セリフの滑らかさ、強さを『もう少し、高い音で言って』とか『低く滑らかに言ってみて』と、発声の基礎から親身に教えてくださった。本当にありがとうございます、という感じ」と説明。同監督は三吉への演出について「せんえつですけれども(女優の)先輩ですので、芝居の仕方、そうやるとこういうふうに見えないとか、見えるとか、そういうような、女優として分かるところをアドバイスさせて頂きました」と振り返った

三吉は「本当に、マンツーマンで…ずっと撮影に入る前に指導して頂いた。現場に入っても、良い意味で空気感が変わらない。柔らかく温かい方。初めましての時、背筋を伸ばしていったんですが、カジュアルでいてくださった。おいしいお酒、ご飯の話をして、お酒にも連れて行ってくださった」と重ねて感謝した。