NHK大河ドラマ「麒麟がくる」(日曜午後8時)で織田信長を演じる染谷将太(28)がこのほど、クライマックスの「本能寺の変」に向けて合同取材に応じた。

当初はピュアな面が目立っていた信長だったが、天下統一が近づくにつれ狂気さが目につくようになってきた。

信長像について染谷は「ピュアと邪気が紙一重だなと思っています。でも、ピュアさは変わらない。変わらないと危ないのに変わらない。ベースにあるのは承認欲求だと思います。それが最大に満たされるのはこの国を1つにして、まとめて、みんなが喜んで褒めてくれる。だから、日本のみならず世界を自分のものにしたいと思う。感情のコントロールができないのですが、そこが魅力的なんです」。さらに「感情の波が激しいので、ワンシーンの中に喜怒哀楽が詰まっているように、感情の起伏の激しさを心掛けています」と話した。

終盤の信長は声のトーンも低くなってきた。「最初は無邪気で、少年性をもった声を作ったりするよりは、台本に書かれていることを必死にやることを意識しました。身なりも変わり、体つきも大きくなり、ひげもはやし、周りの人物の芝居も変わってくる。信長は、もう僕の生活の一部になっていて、自然と時間の中で熟していって成長していった感じです」。

本能寺の変については「最初から最後までぶれずにやっていきたい。意気込むこともなく挑みたい。でも、光秀との友情など関係性もあるので、どんなに切ないシーンになるかと思っています」。

光秀役の長谷川博己(43)については「とてもフラットな方で、体調は大丈夫かと気に懸けてくれたり、スタジオにいると安心します。現場の空気の軸ですかね。常に冷静で、全体を客観視できているので、見守られている感じで、思いっきり暴れられます」。