米俳優トム・ハンクス(65)が、史上最高齢となる90歳で宇宙に行った俳優ウィリアム・シャトナーより前に宇宙旅行への参加を打診されていたことを明かした。

シャトナーは先月13日に米宇宙開発企業「ブリー・オリジン」の宇宙船「ニュー・シェパード」に搭乗し、10分あまりの宇宙旅行に参加して話題になっていた。

米ABCテレビのトーク番組「ジミー・キンメル・ライブ」に出演したハンクスは、ブルー・オリジンの創業者ジェフ・ベゾス氏から「宇宙に行かないか」と持ち掛けられたが、高額な旅費を理由に断ったことを明かした。

「私は(宇宙に行けるだけ)元気だけど、12分ほどのために2800万ドル(約30億8000万円)は払えないよ」と語り、今は誰でもシミュレーションで宇宙を疑似体験できるのだからと理由を明かした。

一方、司会のキンメルから「無料でと言われたら行く?」と問われると、「楽しい体験のために時々するだろうね。億万長者のふりをして」とユーモアたっぷりの返答で観客を笑わせた。

ベゾス氏からの誘いは断ったハンクスだが、ブルー・オリジンズのライバル企業であるヴァージン・ギャラクティックが開発中の有人宇宙飛行の搭乗リストに名を連ねていることが報じられている。ヴァージン・ギャラクティックは今年7月に飛行試験を成功させており、来年にも民間人を乗せた商業飛行を行う見通しであると言われている。

料金は2500万ドルと言われるが、すでにハンクスの他にも俳優レオナルド・ディカプリオやブラッド・ピット、歌手レディー・ガガら大物スターたちが予約を済ませていると伝えられている。(ロサンゼルス=千歳香奈子)