乃木坂46高山一実(27)が21日、東京ドームで開催された「真夏の全国ツアー」ファイナル公演に出演し、グループから卒業した。

加入から10年間、ムードメーカーとしてグループを支え、全28作のシングルで選抜入りするなど安定して活躍を続けた。エンターテイナーらしいサプライズもあり、最後までメンバーやファンを笑顔にし続けた。

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高山を象徴する言葉は「ファミリー」だ。初期からグループのムードメーカー。「ヒジをこすっちゃうんですよ~」と動きのクセを明かしたり、「アメイジング!」「ポジピース」などのオリジナルフレーズで、ファンやメンバーを笑顔にした。「笑ってくれた人の笑顔が忘れられなくて、やっていた部分はあります。恥ずかしさよりも、うれしさが大きかったので」と当時を振り返っている。

乃木坂46加入前、高山はたった1人の弟を亡くしている。12年2月22日のデビュー日、ブログでこの日が弟の誕生日だと明かし「天国で喜んでくれてたらうれしいなあ…」などとつづっていた。親しい関係者によれば、弟を亡くした際に高山は「これからは私が家族を笑顔にしよう」と決意し、前向きに努めてきたという。デビュー時に生駒里奈(25)から「本当のお姉ちゃんみたい」と慕われ、涙を流したこともあった。

卒業後芸能活動を続けるのも「アイドルだから、人と連絡先をほとんど交換しなかったけど、共演者さんやスタッフさん、ファンの方々とこれからも会いたい」という理由が大きいという。「レギュラーのお仕事もやりたいです。定期的に人に会う『ファミリー』に属していたいから」とも。

乃木坂46ファミリーを温かく包み込み、笑顔を呼び続けた「お姉ちゃん」。これからもさまざまな「ファミリー」で家族を笑顔にする。【横山慧】

◆高山一実(たかやま・かずみ)1994年(平6)2月8日、千葉県生まれ。安房高卒。11年8月加入、乃木坂46の1期生。愛称「かずみん」「ずー」など。18年著書「トラペジウム」で小説家デビュー。テレビ朝日系「クイズプレゼンバラエティー Qさま!!」MC。TBS系「オールスター後夜祭」で18年からMC。162センチ。血液型A。