漫才日本一決定戦「M-1グランプリ2021」の決勝が19日、行われ、お笑いコンビ錦鯉が悲願の初優勝を果たした。

長谷川雅紀(50)は昨年49歳での「最年長ファイナリスト」に続いて、「最年長チャンピオン」の栄冠を、相方の渡辺隆(43)とともに手にした。今回で第17代目の王者となる。審査員7人から5票を集めて優勝が決まった瞬間、長谷川は感極まって号泣し相方の渡辺隆(43)と抱き合った。優勝会見での主な一問一答は以下の通り。

-今の心境

渡辺 もう本当に夢のようで、まだ全然実感がわいていないですね。本当に現実かなと思います。

長谷川 ネタを2本やりたいなというのと、もちろん優勝は狙っていましたけど、結果はもちろんわからなかったので。ああやって結果が出たときに、渡辺が抱きついてきて、ありがとうって言ったんですよね。それで涙があふれ出てきちゃって。普段、人にありがとうって言う人じゃないので、余計にギャップで、そりゃ涙もあふれますよ。

渡辺 いや、普段から言うタイプだから。

-決勝を振り返って

渡辺 これはもう誰が優勝してもおかしくないし、本当にわかりませんでしたね。

長谷川 ネタを2本やって、ボードを近くでみたのも初めてだったので。いろんなこと考えようとしましたが、ないも考えられなかったですね。今回初めて、同じ事務所のハリウッドザコシショウさん、バイキングさんにネタを見てもらって、アドバイスしてもらって。それがつながったと思います。本当に感謝しかないです。

-この優勝を周囲にどう伝えたいか

渡辺 一緒に住んでいるおやじに、父に、優勝したって伝えたいですね。

長谷川 僕は渡辺ですね。前のコンビを解散して、声をかけてもらって。40歳で結成して、時間はかかりましたけど、本当に感謝ですよ。

渡辺 本当にコンビを組んで良かったって感じですね。

-自身にとって漫才とはどんなものか

渡辺 本当に仕事以上のものになりそうですよね。

長谷川 漫才のおかげで人生が変わって、今こうした立場になったので。今後も続けていって、ここからがスタートかもしれないです。芸歴も歳もいっていますけど、これからも続けていきたいです。

-長谷川さんにお聞きします。お母様へはどのように伝えますか

長谷川 生んでくれてありがとうと。去年までアルバイトして、電話のたびに5000円貸して、1万円貸してって言ってて。最近は僕からの通知がきたら出るの嫌だって言ってて。今年はやっと仕送りをしたり、借金を返したりできて、本当にさらに今回の報告ができるということで、多分母親も喜んでいると思います。

王者には、漫才日本一の称号と賞金1000万円が与えられるほか、副賞で佐賀牛1頭分、サントリーの缶チューハイ1年分、セブン-イレブンの「金のシリーズ」(ハンバーグ、エビチリ、ビーフカレー、ビーフシチュー)4点セット1年分、日清食品のどん兵衛1年分などが授与される。

 

◆錦鯉 ソニー・ミュージックアーティスツ(SMA)所属。長谷川雅紀(71年7月30日、北海道生まれ)と渡辺隆(78年4月15日、東京都生まれ)によるコンビ。12年結成。2年連続決勝進出で、昨年49歳の長谷川はファイナリスト最年長記録。