【ロサンゼルス3月30日(日本時間同31日)=千歳香奈子通信員】米アクション映画「ダイ・ハード」シリーズなどで知られる米俳優ブルース・ウィリス(67)が認知能力に影響を及ぼす失語症と診断されたことを受け、俳優業を引退することが明らかになった。

妻エマ・ヘミングさんと前妻で女優のデミ・ムーア(59)、5人の子供たちの連名で「ウィリスはいくつかの健康上の問題を抱えており、最近、認知能力に影響を与える失語症と診断されました。熟考の末、ブルースにとって非常に大きな意味のあるキャリアから離れることを決めました」と発表した。声明は、ウィリスとムーアとの間の長女で女優ルーマー・ウィリスのインスタグラムに投稿され「家族にとって困難な時期であり、継続的な愛や思いやり、支援に感謝しています」とつづっている。

失語症は言語機能が低下する疾患で脳梗塞や脳卒中、頭部外傷などが原因で発症するとされる。一家はウィリスの失語症の原因について明らかにしていない。

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1980年に映画デビューしたウィリスは、85年に米ドラマ「こちらブルームーン探偵社」で注目を集め、88年に映画「ダイ・ハード」でブレーク。同シリーズ3部作は全世界で7億ドル(約840億円)を超えるヒットとなり、他にも映画「アルマゲドン」(98年)など多くのヒット作に出演し、ハリウッドを代表する俳優だ。私生活では87年にムーアと結婚、3人の娘をもうけるも2000年に離婚。09年に再婚したヘミングさんとの間にも2人の子供を授かっている。

ウィリスは昨年1年間で8本の映画に出演しており、今年に入って2本の映画が公開されている。撮影済みで公開待ちも8本あり、これらの作品が俳優として最後の出演作となる。