鈴村健一と川島得愛が17日、東京・丸の内ピカデリーで行われたアニメ映画「銀河英雄伝説 Die Neue These 激突 第二章」(多田俊介監督、通称『ノイエ銀英伝』)上映記念舞台あいさつで、同作のアフレコが、あまりに真剣勝負のため「毎回、クタクタになる」と口をそろえた。

劇中で、鈴村は自由惑星同盟軍大将ヤン・ウェンリー、川島はヤンの先輩のアレックス・キャゼルヌ少将を演じた。鈴村は舞台あいさつの冒頭で、今作で描かれるヤンが査問会にかけられるシーンをオーディションでも演じたと振り返った。

「ヤン・ウェンリーのオーディションが、ずいぶん前にあったんですけど、各シーンのセリフが抜粋されていて、そこを(演じて)送る。バッチリ、査問会のシーンが入っていて。大事なシーンで…ヤンが頑張るんですよ。(ヤンが)どういう人間性なのかを表す、重要なシーンなので、このシーンをやるのは1つの目標と、役をいただいた時から思っていたので、アフレコの時は緊張感がありました」

その上で、ヤン役をつかみ取った後「キャゼルヌに誰がキャスティングされるか、注目していました。トップクラスに気にしていて…」と、キャゼルヌ役の人選が気になっていたと明かした。そして「川島さんと聞いて見事すぎる。うちの奥さんにも『川島さん。すごすぎる』と。スマッシュヒットキャスティング、僕にとって。気の置けない感じもありつつ、ヤンにとってもそうですが、大事な先輩」と、妻の歌手・声優の坂本真綾にも、川島がキャゼルヌ役に決まったことを喜んで報告したと振り返った。

檀上ではアフレコ話に花が咲き、ヤンの副官でありつつ好意も寄せる、フレデリカ・グリーンヒル大尉を演じた遠藤綾は「(フレデリカが)顔色一つ変えずに、淡々と事実を突きつける(シーンで)息が続かない」と振り返った。すると、鈴村は「不思議だよね。大きい声を出すと、息がなくなりそうだけど…ボリューム的に(声を)そんなに張っていないけど、本当に疲れる。クタクタになる」と苦笑した。

遠藤が「この作品、そういうセリフが多いじゃないですか?」と続ける都、川島も「毎回、真剣勝負だよね。終わったら汗びっしょりになる」と、しみじみと語った。鈴村は「毎回、クタクタになる。でも、スケジュールは、この3人、合わせていただいて」と川島、遠藤とキャラクターの関係性が深い3人でのアフレコを多く、出来たことを感謝した。

「銀河英雄伝説 Die Neue These 激突 第二章」は、交戦状態にある銀河帝国と自由惑星同盟とに分かれて物語が展開する。銀河帝国側では、野心家のアントン・ヒルマー・フォン・シャフト科学技術総監(声・屋良有作)が、自由惑星同盟軍に奪われたイゼルローン要塞(ようさい)の、大規模な奪還作戦をラインハルト・フォン・ローエングラム元帥(声・宮野真守)に進言。その前代未聞の作戦は採用され、作戦司令官にはワルキューレのパイロットから武勲を重ねてきたたたき上げの提督カール・グスタフ・ケンプ大将(声・安元洋貴)、副司令官にはラインハルト旗下最年少の提督ナイトハルト・ミュラー大将(上村裕翔)が任命された。

一方、イゼルローン要塞(ようさい)司令官を務める自由惑星同盟のヤン・ウェンリー大将(鈴村)には、希代の英雄の影響力を危険視する自由惑星同盟政府から、査問会への出頭命令が届いていた。