子役の大沢一菜(かな=11)が20日、都内で映画「こちらあみ子」(森井勇佑監督、7月8日公開)完成披露上映会に出席し、親子役を演じた井浦新(47)尾野真千子(40)をメロメロにさせた。

芥川賞作家の今村夏子氏のデビュー作を映画化。主人公の広島に暮らす小5のあみ子を、応募総数330人のオーディションから、演技未経験の大沢が抜てきされた。森井監督は「あみ子には優しさが必要と思っていて、それがにじみ出ていました」。あまりの存在感で、井浦も「監督もおっしゃっていたんですけど、一菜と出会って『一菜があみ子を超えちゃった』と。普通は役に寄っていくんですけど、役が寄っていってしまったのはすごいことです!」と絶賛した。

もっともまだ11歳。現場でも、純粋無垢(むく)な少女だったという。「お母さんと呼ばれたいと思って、『尾野さんって呼んだら1万円だからね』と言ったりして(笑い)。最初から一緒にいました」という尾野は「撮影で、公園で2人で遊んでいる時に、4つ葉のクローバーを持ってくるところで、渡されたらダンゴムシが3、4匹いて(笑い)。久しぶりに触りました。いたずら好きなんです!」。

森井監督も「みんなが朝、眠そうな顔をしていたから、起こすためにパンチをしてくれて…。助かりました」とエピソードを明かすと「眠そうな顔をして、やる気なさそうだったから」と答え、会場を笑わせた。

今月11日に誕生日を迎え、スタッフから大好きなスイカなどをプレゼントされると、一転照れ笑い。井浦も尾野も「おめでとう!」と祝福しつつ、その姿にメロメロの様子だった。