女優桜庭ななみ(30)が10日、都内で主演映画「有り、触れた、未来」初日舞台あいさつに、北村有起哉(48)、山本透監督(53)と出席した。

コロナ禍の閉塞(へいそく)的な社会で自殺者が増える中、「映画監督として何かできることはないか」という山本監督が自主映画として制作。全編宮城県でオールロケを行い、命と向き合う複数の物語を描いた。

桜庭は「熱い思いが響いたし、温かい台本を読んだ時の印象を、チームの一員として届けたいと演じた」と思いを語った。

現地の人々のサポートで実現した宮城ロケを振り返り「宮城の温かさを感じた」としみじみ。保育園の先生役とあって、エキストラとして参加した現地の子どもたちとの交流も多くあった。「先生と呼んでくれてうれしかった。本当に保育園の先生になった気分になれた」と喜び、「母親が保育士なのですが、『かわいいけど大変』ということが分かりました」と話した。

タイトルにちなみ、大切にしたいありふれた時間について聞かれると「家族の時間」と即答。「ありふれた時間だけど、限られた時間なのかなと思うと幸せな時間。たわいのない会話にこれからも幸せを感じていきたい」と語った。