直木賞作家今村翔吾氏(39)が3日、佐賀市のJR佐賀駅の商業施設「えきマチ1丁目佐賀」に「佐賀之書店」を出店した。

午前10時の開店を待ちわびたかのように大勢の人が詰めかけ、オーナーでもある今村氏がくす玉を割り、「長く佐賀のみなさんに愛される書店にしていきたいです」とあいさつした。

オープン記念イベントは、今村氏のトークショーでスタート。立ち見が出る盛況ぶりで続いて、新作「戦国武将伝」のサイン会や、同じ滋賀県在住で2度の本屋大賞に輝く凪良ゆうさん(50)との対談などが行われ、一日中にぎわった。

佐賀駅には以前、書店があったが、19年8月の水害で本がぬれるなどの被害を受け、20年3月に閉店。駅に書店がないことを嘆き、市民からは書店の復活を望む声が寄せられていたという。

直木賞作家として活躍する今村氏だが、16年の「第23回九州さが大衆文学賞」で大賞の笹沢左保賞を受賞したことが飛躍のきっかけになった。それだけに“佐賀愛”は強く、「地方で本屋が復活するパターンもあるということを見てもらいたい。皆さんと一緒に歩み出せてうれしいです」と笑顔で語っていた。

今村氏にとっては、21年11月に事業継承した大阪・箕面の「きのしたブックセンター」に次いで2店舗目の書店経営。新規出店は初めてとなる。