「月」(石井裕也監督)が作品賞を受賞した。27日に日刊スポーツ公式YouTubeチャンネルでプレミア配信された特別番組内で発表された。

16年に神奈川・相模原市の障がい者施設で起きた事件をモチーフに、辺見庸氏が発表した同名小説を、宮沢りえ主演で映画化。磯村勇斗の助演男優賞、二階堂ふみの助演女優賞に続く受賞となった。また石井監督は「愛にイナズマ」との2作で受賞した監督賞、同作主演の松岡茉優の主演女優賞を合わせると“5冠”となった。石井監督作品の作品賞は13年「舟を編む」以来10年ぶりとなる。

▽石井裕也監督コメント

このたびは「作品賞」本当にうれしく思っています。ありがとうございます。このチームを代表して今、ここに立っています。助演男優賞に磯村(勇斗)君、助演女優賞に二階堂(ふみ)さん。本当に彼ら2人は、ものすごい覚悟と熱意を持って、この作品に参加してくれたと思います。それはたぶん彼らだけじゃなくて、全スタッフ、全キャストがそうだったと思います。それぐらいの覚悟と熱量がなければ、この作品は作れなかったと、本当に思います。うん…すごく、大変な製作過程をへてきましたので、こうやって評価されると、本当にホッとしますし、うれしいです。ありがとうございました。

◆月 元有名作家の堂島洋子(宮沢りえ)は、夫昌平(オダギリジョー)と二人暮らしする中、重度障害者施設で働き始めた。絵が好きなさとくん(磯村勇斗)作家を目指す陽子(二階堂ふみ)ら同僚と出会うが、他の職員による入所者への暴力を目の当たりにする。