俳優高杉真宙(29)が、映画「架空の犬と嘘をつく猫」(森ガキ侑大監督、26年1月9日公開)に主演することが28日、分かった。
弟の死により現実を見なくなった母親をはじめ、誰もが不都合な真実から目をそらすも、なお一緒に暮らす機能不全の家族の約30年間を描いた、作家・寺地はるな氏の同名小説の実写化作品。
高杉は、羽猫山吹を演じる。弟の青磁の死を受け入れられない母親に「お母さん、お元気ですかー」と、弟が生きているかのように手紙を送り続けたことを、大人になって「けなげな子のフリばしとっただけ」と振り返り、子どものころを「全然いいことがなかった」と佐賀弁で回想する役どころだ。「家族のカタチは、それぞれの家庭にあり、他人には見えないだけで、順風満帆なだけのカタチはないと知らないだけで、そこにはそこの苦労があるんだと。それでも家族だから、カタチを維持するために、山吹含め、それぞれがうそを抱えた家族の物語となっております。うそと愛の物語です」と作品を評した。
山吹の幼なじみで恋人となる佐藤頼を、元乃木坂46伊藤万理華(29)が演じる。24年に原作の舞台・佐賀県で全編にわたって行われたロケを「自然がいっぱいな佐賀の景色は、人と人が関わるヒリヒリとした瞬間もやさしく見守り包んでくれていました。季節が移り変わる中で、唯一変わらない山吹と頼の2人の時間がとても好きでした」と振り返った。そして「撮影に戻るたび、おかえり! と笑顔で迎えてくださったチームの皆さまに支えられ、大切に寄り添えた特別な作品です」と作品を評した。
山吹の初恋の相手・遠山かな子を、伊藤と乃木坂461期生の同期、深川麻衣(34)が演じる。伊藤演じる頼とは正反対の女性の役どころで「タイトルに入っている『犬』と『猫』の意味が、読んだあととてもいとおしく感じました。なにが正解でも不正解でもなく、0でも100でもなく、それでいいんだよと、山吹の人生を通して自分まで丸ごと肯定してもらえるような、とてもあたたかい作品です」と評した。
弟青磁の死が受け入れられない母雪乃を安藤裕子(48)弟が死んだことを母に分からせようとする姉・紅を向里祐香(35)壊れていく家族から逃げるように愛人と親密な時間を過ごしている父淳吾を安田顕(51)が演じる。また、祖母を余貴美子(69)祖父を柄本明(76)が演じ、ヒコロヒー(35)と作品の舞台となった佐賀出身のはなわ(49)も出演する。
森ガキ侑大監督(42)もコメントを発表した。
「『家族』という集合体は、愛情や安心を与えてくれる存在であると同時に、葛藤や緊張の源にもなる。私にとってまだえたいの知れない存在です。そんな『やっかいでいとおしい家族』を、素晴らしいキャストとスタッフと共に佐賀の優しい風と風景の中で紡ぎました。主演の高杉くんをはじめ、全員が本当に生き生きと輝いていて、その姿に何度も心を動かされました。この映画は、ゆっくりと流れる川のように『時』が過ぎていく物語です。まさに人生そのもの。そして、その『時』のほんの一部に、観客のみなさんの人生を重ねていただけたら、これほど幸せなことはありません。ぜひ劇場で体験していただきたいです。そして、寺地先生に心から感謝しています。この繊細であたたかく、そして少しほろ苦い物語を映画として演出させていただけたこと。」



