上方落語の露の團四郎改め3代目露の五郎(70)の襲名披露公演が24日、大阪市の国立文楽劇場で行われた。
高座では「猫の災難」を演じ、観客から盛大な拍手を浴びた。公演後、取材に応じ、「うれしさ半分、もうどうなるか分からん不安半分」と振り返りながら、「大変なのはこれから。この不安が楽しい思い出になるように頑張ります」と語った。
師匠で上方落語協会5代目会長を務めた2代目は、古典に通じ、怪談噺(ばなし)や艶笑噺、即興の笑いの芝居、大阪仁輪加(にわか)の伝承にも尽くした。五郎もそうした師匠の特徴を受け継ぎ、身長150センチを切る小柄ながら全身を使った熱演ぶりで観客を楽しませてきた。
「重みはものすごいありますよ。先代にすばらしい芸ばっかり残していただいたのを今から継がなアカン。そんなんできるんか分からないですけど、また1歩1歩、私の信条のコツコツとやっていきたい」と名前の重みをかみしめた。
口上には桂福團治、桂文枝、笑福亭仁智、柳家さん喬、桂米團治、露の都が出演した。
後見役を務める福團治は、先代を振り返りながら「こうしてその名前がよみがえるのは非常にうれしいが、先代とはまた違う良いものを持っている。上方落語に貢献してくれると期待している」と語った。
文枝は「初めて会ったときから年上かと思っていた」と笑わせながら、「師匠は話の内容がエッチっぽかった。この方はマジメ…かどうか分かりませんが、よろしくお願いいたします」
上方落語協会会長の仁智は「怪談話、仁輪加、百面相と何でも一流。唯一無二やと思います。先代も多才でしたから、より看板を大きく大きくしてほしい」と期待を込めた。
そして、姉弟子の都は「私たちは長らく、露の五郎の生き方、芸のすべてを見せてもらった。私たちにとって露の五郎という名前は、何よりも偉大で、いとしく、大切で、大好きな名前。師匠が亡くなって寂しい思いをしてきたが、團四郎君が『なりたい、なりたい、なりたい』と言ってなったので、多分精進してくれる。皆さんは、3代目露の五郎から目を離さないで応援してください。でないと、頑張らない。皆さん、よろしくごひいき賜りますよう、よろしくおねがいいたします」と述べた。
五郎は「でっち上げたり落としたり、思わずツッコミたいなと思いながら聞かせていただきました。本当にありがたい。温かいお言葉をいただいた。もう感謝だけ。ほんま、ありがたかったです」と感謝した。
襲名が決まり、健康管理のため、人間ドックに行った。
「襲名まで150日を切った時に行って身長を測ったら、身長も150センチを切ってました」。
9月に入ってからは禁酒も断行した。
「終わった後の打ち上げが楽しみで楽しみで」。
小さな体で大きな名前を背負った3代目が、新たな歩みを踏み出した喜びをかみしめていた。



