1月25日に就任したNHKの井上樹彦新会長(68)と同27日に就任した山名啓雄新副会長が28日、都内の同局で就任会見を行った。

生え抜き社員として18年ぶりに25代会長に就く井上会長は、受信料徴収の強化と変化の早まるインターネット環境への対応を課題に挙げ「コンテンツの力こそがNHKの原点。質の高いコンテンツを安定して生み出せるかどうかが信頼に直結する。従来以上に攻めの姿勢で取り組みたい」と意気込んだ。

引き続きメディア総局長も務める山名氏の副会長任命理由については「(受信料とネット対応の)2つの課題に正面から取り組み、確実に結果を出せるパートナーを選びたいと考えておりました」と説明。「新しいチームNHKの体制が整いました」と自信を込め、就任にあたっては全局員へ向けて「『NHKグループは1つのチームとして難題に総力戦で臨む』と伝えました。今は国内だけでなく世界的なコンテンツと競い合わなければいけない。NHKがなくてはならない存在であり続けるためには、柔軟かつ俊敏に動ける組織に進化していかなければならない。総合力を最大限に発揮するために組織の力を変えて、番組、デジタル、技術、営業、事業など、あらゆる領域が連携し、横断的に動くことで大きな価値を生み出すことができると思っています」と力を込めた。

NHKは受信料徴収の公平化を目指し、28日に26年度に全都道府県で過去最多2000件以上の支払い督促を行うことも発表した。井上新会長は質の高いコンテンツ制作の実現などにおいて「強固な財政基盤が必要」とし「受信料徴収額の下げ止まりに不退転の決意で臨んでまいります」とした。

NHKではここ6人連続で外部からの会長招聘(しょうへい)が続いていた。それぞれ任期は3年で計18年間。その間の経営をどう見ていたかを問われた井上新会長は「ちょうどその時期、半分以上はNHKにおりまして、外部会長の経営を見る立場でした。そのあと関連会社に(社長就任で)出たあともNHKグループの一員として会長の経営方針に基づいて仕事をしてきました。1人1人の考え方があったと思いますが、私が今、副会長を3年やって会長になって感じるのは、基本的には内部でも外部でもNHKの使命、方針は変わってなかったという風に私は思っています」と述べた。