KAT-TUNが15日、東京ドーム8日間連続公演を同所でスタートさせた。5月末に京セラドーム大阪での3日間公演と6月14、15日に行う東京ドームでの追加分も合わせ、2大ドームあわせて、13公演計68万5000人を動員するツアー。噴水や特殊効果のド派手な演出で幕を開けた。

 制作費は予定を12億円も上回る32億円。ジャニーズ事務所が「8日間連続だからこそできるメリットを最大限に生かしたコンサート」と説明するように、設営から大がかり。プロ野球シーズン中にもかかわらず、5月だけで東京ドームを12日間連続で占拠。準備だけでもリハーサルを含め、本番までに4日間かけた。ドームとは別に幕張メッセを4日間借り、3分の2の大きさのセットを組んでリハーサルを行うなど、入念に準備を進めてきた。

 演出も破格のスケールだった。東京ドームでは初めてフライングの演出を披露。フライングはジャニーズ事務所が舞台などで得意とする演出の1つ。これまで消防法などの規制があり同所では禁止されてきたが、今回は初めて許可された。地上10メートルの高さで亀梨和也(23)と赤西仁(24)がファンの上空をフライングしながら対決するなど、ダイナミックな演出を繰り広げた。

 人気ユニット、A.B.C-ZやKis-My-Ft2らジャニーズJr.は200人出演。SMAPら国民的グループを抱えるジャニーズ事務所にとっても過去最大級の人数で、イベントを盛り上げた。

 東京ドーム10日間公演は90年のローリングストーンズ以来。日替わりのメドレーやゲストも用意され、赤西は「毎日変わるから、面白い感じになるんじゃないかな」。亀梨は「想像つかないけど、みんなでつくるコンサートを意識していければ」。不滅の記録を見据え、気を引き締めた。

 [2009年5月16日8時7分

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